こんな効果があります

こんな効果があります

うつ病

うつ病とは、気分の落ち込みや興味の喪失を特徴とする抑うつ症状のために強い苦痛を感じるか、生活に支障が現れるまでになった状態です。
これらの高齢者うつ病は社会的活動の制限、
心身の老化や日常生活活動機能の低下、
その他慢性的疾患など様々な要因が関連しています。

岡山大学医学部による高齢者の満足度調査によると、日常生活における満足度は
①レクリエーションの行われる時間・場所
②自発的な行為を行うとき
に高いとされています。
うつ的傾向にある高齢者にパワーリハビリを適応することは、
レクリエーション的要素を導入したことであり、
本人の多くの意に即したものと推測されます。
よって、パワーリハビリを行うことにより活動能力を刺激することで、
高齢者の生活の生きがいを取り戻す手段になるといえます。

パーキンソン病・症候群

パーキンソンは神経伝達物質ドーパミンの減少により引き起こされ、動作緩慢、
小刻み歩行、加速歩行、すくみ足などを形成する要素となっています。
トレーニングマシンを使って「1,2,3,4…5,6,7,8」と言葉をかけることで外的刺激を与え、規則正しく・正しい姿勢で身体を継続して動かすことで
ドーパミンが増加し改善傾向が認められています。

動作性の低下をもたらした不活動筋に対して、他の筋肉の代償を許さずに活動するには、不活動筋が本来働いていた方向を保障することがまず第一の条件となります。
たとえ優秀なセラピストの手といえども、同じ人に対して毎回常に同じ方向で
トレーニングを続けていくことは困難です。
運動軸を一定に保つにはマシンの使用が不可欠であり、
リハビリの効果を出すには正しい姿勢と動きで継続することが重要なのです。

糖尿病

糖尿病は国民病ともいわれるほど多い病気です。
大まかにいえば、糖尿病とは口から食べるエネルギーと消費される
エネルギーのバランスが崩れる病気で、このバランスを取っている
インシュリンの分泌量や作用に問題があるために生じます。
糖尿病それ自体は恐れることはありませんが、この病気は動脈硬化をもたらし、
網膜の異常、脳梗塞、腎機能障害など多くの合併症を引き起こします。
糖尿病の治療は、口から食べるエネルギーを制限する食事療法、消費エネルギーを増やす運動、それにインシュリン治療があります。
食事療法はともかく、脳梗塞を起こした人で困るのは「運動」ができなくなることです。
 
糖尿病の人たちへの運動(運動療法と呼ばれます)は、先にあげた消費エネルギーの増加のほか、インシュリン感受性の改善をもたらします。
要するにインシュリンの働きを強めるといっても良いのです。
このほかに運動は筋肉の中にあるグルット4という酵素の働きを強めて、
血液中の糖を細胞内に取り込む作用を持っています。

パワーリハビリは、不活動筋の再活動化です。
パワーリハビリによって、それこそ全身の筋肉がみな活動をはじめるとみてよく、そうなれば筋肉の中のグルット4もすべて働き出すことになるのです。
実際、糖尿病に対するパワーリハビリの効果は既に注目されており、その成果も報告されています。

脳卒中

脳卒中で片麻痺になると、麻痺した側の手足は筋肉の緊張が異常に高まり、
上肢は肘で曲がったまま動かせなくなり、手はかたく握りしめたようなかたちになります。
これは脳から手足にいたる神経が断たれて正常な動かし方ができなくなることに加え、筋肉の緊張をコントロールする神経メカニズムの働きが失われ、
強い緊張状態におかれることによって生じるため、
この筋肉の緊張を弱めることで効果が表れます。

例えば肘を曲げるとき、肘を曲げる筋肉(屈筋)が収縮しますが、
このとき筋肉には必要な張力が生じ、
別の言い方をすれば「緊張が生じている」ということになります。
しかし屈筋肉が緊張・収縮するだけでは肘を曲げることはできません。
そのときに反対の作用をもつ伸筋(肘を伸ばす筋肉)が緩む必要があります。
つまり、屈筋の緊張と伸筋のゆるみ(張力の低下)が同時に起こらないといけません。

パワリハ時は本人が動かせる範囲は本人が行い、それを超える範囲は介助して動かすことで、麻痺のない側と同じ範囲の運動を行い、
屈筋と伸筋の相互作用を起こして筋肉の移乗な緊張を正常化させることで効果を出すことができるのです。

関節症

関節症は、老化・肥満・外傷などによりクッションのような役割をしている関節軟骨がすり減ってしまうことから、痛みや変形が生じます。
初期の頃は、立ち上がりや歩きはじめ等の動作開始時に痛みが出てきて、進行すると動作中にも痛みが伴うようになってきます。
それにより正常な歩行ができなくなって筋力低下につながり、末期になると脚長差を生じてしまいます。
日常生活では正座やあぐら・靴下の着脱・足の爪切りなどが困難になってきます。

関節症のリハビリは痛みを和らげ、病状を進行させないようにすることが基本になります。
運動療法では大腿四頭筋などのふともも周り、中臀筋などの股関節周りの筋力強化を中心に行います。
ここでは『痛みを最小限に』『発症する前に行っていた日常動作を再現させる』の2つのポイントが重要です。
維持期・慢性期のリハビリでは強い痛みを伴う場合、リハビリ意欲を減退させる原因になってしまいます。
また、優秀なセラピストでも変形してしまった関節で正確な動作を実現することは厳しいです。

この2つの重要なポイントを実現してくれるのがパワーリハビリです。
低負荷での動作により、痛みを最小限に抑え、マシンを使用することにより運動軸を一定に保ちながら、正確な動作を実現することが出来ます。
パワーリハビリにより、不活動筋を活性させて、活動できる筋力を増加させることにより関節周りを保護し痛みを軽減することが出来ます。
元々、当事業所で導入しているマシンは元は関節症の方のために設計されたマシンです。

当事業所の実績としても両手引き歩行から歩行器を使用して自立歩行が可能になった方や痛みが軽減し
移動範囲が広くなった方等の改善例が見られます。